有識者会議の具体的な中身
安倍首相の「携帯料金などの家計負担の軽減は大きな課題」という懸念から開催が決まった本会議。
現時点では計4回の実施が検討され、12月頭をめどに結論を出す予定とのことです。
で、その1回めが先日行われたのですが、どうもなかなかに議論が紛糾したようですね。
会合の冒頭で太田直樹総務大臣補佐官は「高くなったら安くするという単純な話ではない。利用者の目から見てどうなのか、透明性と公平性に軸を検討してもらいたい」と要請。立教大学の舟田正之名誉教授は「3社は協調的寡占にあり、キャリアの自由に任せておくと動かないので、外から提案しなければならない」と指摘した。
たしかに現時点で、携帯電話の契約体系がわかりやすいとはお世辞にも言えません。
(一説によるとショップの店員すらよくわかっていないとか……)
金額が高いだの安いだのの前に、まずプランの透明性を確保するのが先でしょう。
その上で、料金の値下げを検討すべきという話はうなずけます。
一方、他の出席者からはこんな声も。
舟田名誉教授は、料金についてはすでに自由化されていることから規制強化には慎重な姿勢を示し、森亮二弁護士もこれに同調。「これまで頑張って自由化してきた料金を直接規制するのは良くない。競争制限的な方向にしかものごとが進まなくなるので、MVNOの参入障壁を取り除いて、MVNOの参加を促進するような方向(がいいのではないか)」との認識を示した。
現在でもMVNO、いわゆる格安SIMがあるので、料金を安くしたいという需要にはある程度応えることができるはず。
そのためあまり国が介入するのではなく、自由に競争させるべきだと言う意見ですね。
こちらも一理ある話です。
個人的な感想
個人的には料金の値下げよりも料金体系の簡潔さに重きを置く方がいいと思います。
いまの状況ではわけがわからずに店員に言われるがままに契約している人がかなりいるはず。
余計なアプリをインストールされたり、不要なオプションプランを付けられたりなんてしょっちゅうです。
聞くところによると、不要なSDカードを相場より高い金額で買わされたなんて話も……
こういった事例を失くす方向性で進んでほしいですね。
肝心の料金については、キャリアと格安SIMで棲み分けができてるのであまり問題はないのかなと。
通信の安定性を多少犠牲にしてでも安く済ませたい人は格安SIM。
高額を払ってでも通信の安定性を大事にしたい人はキャリア。
選択肢は現時点で存在するわけですから、ここを議論してもあまり意味は無いような気がします。
もちろん誰しもが格安SIMの存在を知っているわけではないですし、キャリアの料金が安くなるのは悪いことではありません。
とくに高齢者の方はスマホに不慣れな傾向が強いですから、そういう人たちにも優しい社会であって欲しいですね。
最終的な結論が出るのはまだまだ先ですが、今後どうなるかは不安と期待半々といった感じです。
安価で快適な通信を楽しめる夢みたいな世界は本当にやってくるのか……
これからも会議の行方に目が離せませんね。