「Googleドキュメントなどの編集をしたいけど、スマホだと画面が小さい…」
「Kindleでたくさん本を読みたいけど、文字が小さいから目が疲れる…」
こんな風に、「あと少しスマートフォンの画面が大きければ…」と考えたことのある方は多いと思います。
そのような悩みを解消する夢のような「ホログラム」が、オーストラリアのロイヤルメルボルン工科大学(RMIT)と中国の北京理工大学(BIT)の共同研究により開発されました!
本記事では、その夢のようなホログラムについてご紹介いたします。
そもそも「ホログラム」とは?

hologram-smartphone
「極薄の”ホログラム”が開発され、この”ホログラム”によってスマホの画面が大きくなる!」と聞いても、映像技術などに詳しい方でないと、具体的なイメージが思い浮かばないと思います。
そもそもホログラムについて、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか? 多くの方が、SF映画、スターウォーズで出てくるような立体的な映像であったり、紙幣やクレジットカードに貼り付けられている、角度によって文字が読めるようになる「映像の表示方法」を思い浮かべると思われます。
しかし、本来のホログラム技術は「映像の表示方法」ではなく、「映像の表示方法」と「映像の記録方法」の二つを指す技術です。 本来のホログラム技術には、私たちがイメージする以上に高度な技術が必要なのです。それがスマホにも応用されることは非常に画期的なことです。
詳しくは下記を参照。
■誤解だらけの「ホログラム」 それっぽい映像表現との違いは?
極薄ホログラムとは?
RMITとBITの開発した極薄ホログラム技術とは、60nmの極薄ホログラムをスマートフォンやスマートウォッチなどの上に仮想スクリーンとして結像するという技術。3Dゴーグルなしで見ることができるそうです。 (一部、「スマホの画面を広げる60nm極薄ホログラム」より引用 )
ちなみに極薄ホログラムの薄さである60nmは、一般的な髪の太さ(0.1mm~0.06mm)の約1/1000の薄さとなっており、まるで付けていることを忘れそうなくらい薄く・軽いものであることが予想されます。
スマホ用ホログラムの今までとこれから
スマホの画面を大きくする取り組みは今までにもいくつかありました。Googleで「スマホ画面 拡大」と検索すれば、多くの商品が表示されます。
ですが、”仮想スクリーン”として用いるにはどれも厚すぎるということが問題点でした。 今回紹介した極薄ホログラムを開発した研究チームのZengji Yue氏は、今後の目標について、「液晶ディスプレイ上に設置できる堅固なトポロジカル絶縁体の薄型フィルムを開発することだ」と述べており、実用化に向けてまだまだ開発を進めていく予定とのこと。
私たちの生活に欠かせないスマートフォン。ついつい、アプリケーションなどソフトウェアの進化に注目しがちですが、バッテリーの改善などハードウェアの面でも様々なイノベーションが起きています!
今後もハードウェアとしてのスマートフォンの進化には目が離せません!