そんな中華スマホですが、じつはいまスゴいことになってるのを知ってますか? なんとメーカーが乱立しまくり、各社が血眼になって勢力争いを展開している状況なんです。そこで今回はその様子をとある漫画に例えて、ご紹介することにします。
独断と偏見によるものなので、皆さん怒らずに読んで下さい(笑)。
目次
中華スマホをいろいろ調べてみた

中華スマホは中国国内だけじゃなく世界中に進出しており、まさに破竹の勢いです。どれぐらいスゴいのかというと、なんと現在世界シェアの48%(2017年8月現在)も占めているのだとか。この数字を見るだけでも、その勢いを実感できるんじゃないでしょうか。
ただそのぶんメーカーも数多く存在しており、雨後の筍のような状況になっています。日本で知られているものだけでも5、6社あり、小規模メーカーも含めるとなんと15社以上にも上るとのこと。こんなに多いと、その全体像を把握するのはなかなか難しそうです。
『キングダム』と中華スマホの世界観が似てる?

とそんなことを考えていたら、ふと頭にある閃きが。
「もしかして自分の好きなあの漫画に状況が似てんじゃね?」
僕の好きな漫画といえば、皆さんご存知の通り『キングダム』です(笑)。春秋戦国時代を舞台に、中華統一を目指す秦国の王とその武将を描いた戦国モノとして有名な作品です。あの『アメトーーク!』でも紹介されて、SNSを中心に話題を呼びました。
この『キングダム』における各国家をスマホメーカーに当てはめれば、なかなかわかりやすく説明できそうです。というわけでさっそくやっていきましょう!
※下記のデータはすべて2017年11月時点のものになります。また『キングダム』関連の画像に関しては、集英社のキングダム特設サイトから引用させていただきました。
独断と偏見による中華スマホの中華統一戦線

まず最初に、春秋戦国時代における代表的な国を見ていきましょう。画像にもある秦、趙、楚、魏、韓、燕、斉が作中で激しい覇権争いを繰り広げています。この7つの国家を、中華スマホの代表的なメーカーに当てはめて考えていきましょう。
Huawei(ファーウェイ) = 秦

日本でもっとも有名な中華スマホメーカーといえば、やはりHuaweiでしょう。SIMフリー端末を中心に幅広く展開しており、いま一番勢いのある企業です。中国国内ではシェアがダントツの第1位で、世界ではなんとAppleを抜いてSumsungに次ぎ第2位に躍り出たことも。日本でもSIMフリーのみにも関わらず販売台数第4位とかなりいい位置を占めています。
このHuaweiを『キングダム』で例えると、主人公たちの属する大国"秦"に当たります。全中華統一を目指す王、嬴政(のちの始皇帝)を中心に、物語の主人公・信や王賁、蒙恬(万里の長城を作った人)など若い武将が怒涛の活躍を見せる国。まさにいま日の出の勢いであるHuaweiにぴったりだと思いませんか?
ちなみに主人公の信は奴隷階級から武将になりましたが、Huaweiも過去に内部告発者を昇進させたことがあります。懐の深さもなんだかそっくりですよね。
主要端末
- P10
Huawei最新シリーズの通常版。3つのライカレンズを搭載し、さまざまな撮影に特化している。王道ながら優れた性能を持っており、『キングダム』で例えるなら主人公の武将・信に当たる。
- P10 lite
Huawei最新シリーズの廉価版。上位機種に比べるとパワー不足ではあるものの、コストパフォーマンスはかなり高い。『キングダム』で例えるなら人望に優れ武力もなかなかの武将・蒙恬。
- P10 plus
Huawei最新シリーズの最上位版。P10に比べてバッテリー容量とディスプレイサイズが大きくなっているのが特長。『キングダム』で例えるなら家柄に優れ槍の達人でもある武将・王賁。
OPPO(オッポ) = 趙

中国国内でシェア第2位を誇るのがOPPOです。日本での販売はないので知名度こそ高くありませんが、東南アジアやインドなどでは注目のメーカーとなっています。子会社にはOnePlusがあり、日本ではもしかしたらこちらの方が有名かもしれません(笑)。
このOPPOは『キングダム』でいうところの大国"趙"に当たります。中華統一を阻止するべく幾度となく秦と激突を繰り広げ、そのたびに勝ったり負けたりを繰り返している国。そう書くとまさにHuaweiと激しく争っているOPPOに似ていますよね。肝心なところで負けているのもそっくり(笑)。
ただし趙が作中最強の武神・龐煖や最高の戦略家・李牧を擁しているように、OPPOも魅力的な端末を送り出しています。けっして甘く見てはいけない存在ですね。
主要端末
- Oneplus5
CPUにSnapdragon835、メモリーに6/8GBを搭載した超高性能端末。性能に比して値段が驚くほど安く、日本でも話題を呼んだ。『キングダム』における規格外の最強武神・龐煖に当たる。
- R11
Oppo製端末の最新シリーズ。ミドルスペックの性能で格安ながら、スムーズなシャッター速度や省電力性に定評がある。『キングダム』で例えると、武と智を備えた軍師・李牧。
Vivo(ヴィーヴォ) = 楚

Vivoは中国国内のシュア第3位のスマホメーカーです。こちらも日本での販売がないせいか知名度はイマイチですが、なんと世界第5位のシェアを持つとのこと。ぶっちゃけワールドワイドな視点では知らないほうが恥なくらいです(笑)。
『キングダム』に例えると、あまり目立たないけど大きな領土と戦力を持つ大国"楚"あたりが適当でしょうか。作中で重要な役割を担った宰相・春申君がじみーに暗殺されたり、最強を自称していた武将・汗明がかませ犬だったりと、いろいろと不遇なところが似ています。
ちなみにじつはVivoはOPPOと親会社が同じ(BBKという企業)で、この2つを合わせるとHuaweiのシェアを抜くとのこと。合従軍(諸国連合軍)をおもに率いて秦に挑んだ趙・楚の2国との関係と、こういうところでも一致しています。ちなみに合従軍は秦に打ち破られましたが、VivoとOPPOはこれからどうなるか注目ですね。
主要端末
- X9s
Vivo製端末・最新シリーズの通常版。前面カメラが2000万画素+500万画素のデュアルカメラになっており、セルフィー撮影に強い。『キングダム』では、合従軍時の楚軍大将軍を努めた汗明に当たる。
- X9s Plus
Vivo製端末・最新シリーズの上位版。通常版に比べて、CPU・GPUやバッテリーの性能が向上している。『キングダム』における、汗明亡きあとの女性大将軍・媧燐。
Xiaomi(シャオミー) = 魏

Xiaomiは少し前にかなりの人気を誇ったスマホメーカーです。2014年には出荷台数で世界トップに立ち、あのAppleとしのぎを削る関係でしたが、いつの間にか没落。2015年にはHuaweiに抜かれて、中国国内のトップ戦線からも落ちてしまいました。ただし格安スマホのラインナップにはいまだに定評があるため、日本国内でもそこそこ知られている存在ではあります(ただし日本での正規販売は行っていません)。
『キングダム』の世界においても、かつて一世を風靡した大国"魏"が当てはまりそうです。秦に対して相性が悪く、物語序盤で大将軍・呉慶が倒されたり、作中最強クラスの廉頗もいいところまでいったのに最後で負けたりなどなど。HuaweiとXiaomiの関係性に通じるところがありますよね。
ただし春秋戦国時代よりのちの三国志の時代には一転、魏が覇権国となります(両者に直接のつながりはありませんが)。長い目で見れば、Xiaomiが再度、天下を取る――そんな時代が来るかもしれませんね。
主要端末
- Mi6
某国諜報機関と同様の名前を持つMiシリーズ最新端末。驚きの性能と安さを両立するXiaomiのメイン機種。『キングダム』では、老兵ながら超重量級の戦力を備える猛将・廉頗に当たる。
- Mi Max2
Mi6よりは性能が落ちるものの、値段に比べて脅威の性能を誇る。対応周波数が従来よりも多くなっているのが特長。『キングダム』における対応力に優れた現魏国大将軍・呉鳳明。
- Redmi Note 4x
Xiaomiの誇る超格安端末シリーズの最新作。Snapdoragonを搭載しながら、値段が2万を切る驚きの安さ。『キングダム』における、序盤で活躍した武将・呉慶(呉鳳明の父親)。
ZTE(ゼットティーイー) = 韓

ZTEは日本国内で展開しているので、わりと知られているスマホメーカーでしょう。こちらも格安スマホとして一定の人気があり、SIMフリーのほかにキャリアでも販売を展開しています。『ポケモンGO』リリース時には、『Blade V580』という端末が格安なのに一応動くということで一部の注目を集めました(笑)。
立ち位置は『キングダム』での小国"韓"に相当しそうです。合従軍にもちょろっと参加して、大将軍である成恢が秦の猛将・張唐と相打ちでやられてましたよね。毒という奇策を使っても結局勝てないという点が、上位には勝てないZTEと通ずるところがあります。
ただし韓がかつては魏や趙と並ぶほどの由緒ある国家であるように、ZTEも意外と歴史を持つ老舗のメーカーです。キャリアやMVMO(格安SIM)との関係も深いので、日本国内では今後とも目が離せない存在と言えるでしょう。
主要端末
- Blade V580
2016年春に発売された格安モデルで、『ポケモンGO』もいちおう動くスペックを持つ。コストコで格安に売り出されたことでも話題に。『キングダム』では、奇策を使いながらあっさりやられた大将軍・成恢あたりか。
- Axon M
2つのディスプレイを持つ画期的な端末。その斬新さから、一部で話題騒然となる。日本ではM Z-01KとしてDocomoから発売予定。
ASUS(エイスース) = 燕

こちらは台湾のメーカーとなりますが、皆さんにもおなじみのASUSです。ZenFoneシリーズを積極的に展開して、世界のSIMフリー分野で一定の存在感を放っています。スマホのみならずPCパーツでも有名なので、そちらから知ったという人も少なくないでしょう。
『キングダム』における立ち位置は中堅国"燕"あたりでしょうか。中国大陸の東の端に位置しているため物語になかなか絡めないところが、中華スマホ分野におけるASUSの扱いと似てるかもしれません。異民族であるオルドを大将軍に据えている点も、何だか大陸系とは違う台湾系のスマホメーカーらしさを表している感じがします。
世界シェアこそふるわないものの、日本国内では一定のブランド力があるため注目のメーカーと言えます。
主要端末
- ZenFone4
ZenFoneシリーズの最新作。日本でも手軽に購入でき、かつなかなかの値段とスペックを誇る。ある程度の強さを誇るものの他国の大将軍に一歩遅れを取りがちな燕国の総大将・オルドに似ている。
- ZenFone3 Laser
廉価モデルのLaserシリーズ最新版。日本で展開してる中華スマのなかでは、安くてそこそこの性能と言える。
- ZenFone3 Max
ZenFone3 Laserの上位機種。カメラやバッテリーの性能がグレードアップしている。
HTC(エイチティーシー) = 斉

HTCも台湾のメーカーで、こちらは日本国内ではおもにキャリアに格安端末を提供しています。「謙虚で寡黙な思想家であれ」というキャッチコピーが表すように、地味だけど意外と技術力があるため侮れない企業です。ただし産業スパイ問題や目玉端末の不振などで、ここ最近は他メーカーにじゃっかんの遅れを取っています。
『キングダム』ではかつての強国"斉"あたりが適当でしょうか。中国大陸の東端に位置しているため物語に派手に絡まないところが、やはり台湾メーカーであるHTCと通じています。合従軍には一国だけ参加せず独自路線を貫いたというのも、HTCらしさを表していると言えるかもしれません。
ちなみに『キングダム』内では、斉の国王・王建王が秦に電撃訪問し、嬴政と同盟を結ぶという驚きの展開がありましたが、HTCでも似たような事態が。なんと2017年9月21日にGoogleがHTCのPixel開発チームを買収すると発表しました。もともと関係の深い両社(HTCはGoogleの第三者委託製造業者)ですが、これを機にさらなる同盟を強めればこれから侮れない存在になりそうです。
主要端末
- Google Pixel(製造のみ)
Googleが販売し、HTCが製造を請け負う高機能モバイル端末。日本では未発売ながら、値段の高さに見合った性能を持つ。斉と秦の2国の架け橋となった斉国王・王建王に当たる。
- U11
キャリア用として国内で発売されたHTCの最新端末。なかなかのスペックを誇る。
まとめ

中華スマホを代表するメーカーを『キングダム』で例えてみましたが、皆さんいかがでしたでしょうか。人によっては「いや、あの国は違うメーカーのほうが当てはまる」「そもそも他にも良いメーカーがあるはず」などなどいろいろ不満はあると思いますが、そこら辺はご容赦を。
中華スマホはいろいろ種類があるので、どれを選べばいいのか迷いがちですよね。この記事が少しでも皆さんの判断に役立てばいいのですが、『キングダム』未読の方は何の参考にもならなかったかもしれません(笑)。もしまだ読んでないという人は、これを機に『キングダム』を手に取ってもらえると1ファンとしてとても嬉しいです!