水没してしまったら、電源を入れないでください!!
電源を入れたくなる気持ちをグッとこらえて、スマホ修理店に持ち込んでください!
水没復旧の場合、復旧しても以前のように使うことを前提には考えないでください。
やはり水没は水没ですから、機械にどんなダメージが加わっているか不明な部分があります。
前日は電源が入っていたのに、翌日の朝には電源が入らなくなってしまったなんて話も「よく」あります。
「運び良く」復旧したら、一刻も早く「必要なデータ」を取り出してください。
くれぐれも、そのまま使い続けることは「一切」考えてないでください。
この端末の場合、バックパネルを開いていきます。
バックパネルに「指紋認証センサー」がついているので、雑に扱ってケーブルを切らないようにします。
パネルを外したら、基板のカバーも外します。
バックパネルの下部左側に小さく赤いモノがあります、これが水没マークになります。
本来は白いのですが水分に触れると赤くなります、乾いても赤いままですので水没確認ができます。
基板にも水没マークがあります。
上から下まで水没した模様です。
ここまでできれば、外した基板を洗浄する作業、メガネを洗うような超音波洗浄機で精製水に浸して超音波をかけます。
あまり長い時間で超音波洗浄すると基板の破損につながりますので、150~300秒程度にとどめます。
その後、10秒ほど無水エタノールに浸し、エタノールから引き揚げて2時間くらい乾燥させます。
その時間で、本体内部もエアダスターを使って水分を飛ばしたりコネクターの接点洗浄。
この端末は、組み上げてすぐ電源が入りましたが、画面が暗く「ダメだこりゃ」と思い、お客様にも「復旧失敗です」とお伝えしました。
お客様が来られるまで「そのまま」充電を続けたところ、お客様に返却する時点では画面が明るくなっていて、画面操作もできる状態に復旧してました。
修理者としてはビックリしましたし、なんだか嬉しい気持ちでした。
お客様には「帰ったらすぐにデータを取り出してください」とお伝えして返却しました。