iPhoneシリーズと同じくXperiaシリーズの端末も部品交換の対応させていただいておりますが、
その中でも切り分けの難しい症状が「スマホが起動しない」といったものです。
この「スマホが起動しない」というワードは実に難解なものでありまして、
ある人は「画面の中からは音は鳴っているけど何も映らない」であったり、ある人は「電源は起動するけどメーカーロゴがずっと表示されっぱなしになる(ロゴループ)」であったりと、人によって捉え方が様々になってしまったり、実際のところは起動できないのではなく特定のパーツのみが故障してしまっているというのがほとんどであります。
なので、こういった症状だとどうしても各部品を付け替えてみないと原因が何であるのかを判別するのが難しいのです。
画像のようにバッテリー切れのマークが出ていて起動できないといった不具合でも、
その原因が、バッテリーなのか充電口なのかあるいはその両方なのかを切り分けなければなりません。
今回の場合だと、最初にバッテリーを交換してみて充電ケーブルを挿して充電反応が出てくるかを確認するといった手順になります。
が、そのバッテリーを変えても状態が変わらず…
正確にいうと、「バッテリーを付け替えれば起動はするが、ケーブルであったり充電する場所を変えても充電反応が出てこない」といった状態だったのです…。
こうなってくると充電口本体もしくは基板本体、どちらかが不具合を起こしているといった具合になってしまいます。
↓分解時の写真↓
本体を分解するとこのような構造になっておりますが、充電口の部分は赤丸で囲っている部分になります。
そう、この部分です。この部分にハンダごてで熱を加えて取り外し、新しいパーツを取りつけて再度ハンダで固定する…といった作業になります。
ところがこの作業、見た目に反して簡単ではないのです。
熱を加えて取り外すと言えども、やはりそこは精密機器、力加減やハンダこての熱加減・こての当て方などを間違えてしまうと2度とその部分が反応しなくなってしまうのです。
基板に直接取りつけられているパーツには電気を通す「接点」と呼ばれる箇所がございます。なので慎重に作業をしないとここが剥がれてしまって、部品交換したとしても元通り使用する事ができない…といった事態に陥ってしまいます。
今回はこの充電口部分を交換したところ元のバッテリーでも正常に充電することができたので無事にご返却することができました。
また、部品交換が終わった後も他のパーツも不具合がなく動作できてる状態でお返しすることができました。
今回は、Xperia端末の起動しない症状についていくつかご案内いたしましたがいかがでしたでしょうか?
端末が起動しなくなったとしても、基板に不具合が無ければ今回みたいに復帰できて、また端末をお使いいただけることも可能なのです。
ただ、このような不具合に急に見舞われてしまってデータが取り出せない!といったトラブルを回避するためにも、
常日頃からバックアップを取られることを推奨いたします。