iPhoneのバッテリー寿命はどれくらいなのでしょうか。普段iPhoneをお使いの方は気になりますよね。iPhoneのバッテリー寿命を少しでも長持ちさせるためには、劣化する要因や防ぐ方法を知っておくことも大切です。
今回は、iPhoneのバッテリーに関して、寿命の目安や現時点でのバッテリー状態の確認方法とともに、劣化する要因について解説します。バッテリーを長持ちさせるコツも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
iPhoneのバッテリー寿命の目安
製品によっても異なりますが、フル充電を約500回繰り返すと80%程の容量になるように設計されています。
最新機種であるiPhone15シリーズにおいては、1000回ほど繰り返しても80%の容量を保てるとされています。
充電500回程度というと一般的な使い方をしたとして約2〜3年程度でしょう。
ただし、使用方法によっては2年程度で交換が必要になることもあります。iPhoneの使用頻度や充電回数、充電方法などで、バッテリーの寿命に差が出てきてしまうので注意が必要です。
使用頻度や充電回数が多くなれば劣化も早くなります。また、充電しながらiPhoneを使うということを繰り返していると、バッテリーに負荷がかかって寿命を縮めてしまうでしょう。
さらに、充電するタイミングを見計らうことも必要です。バッテリーがなくなってから充電をすると、多くの電流をバッテリーに供給するため、負荷がかかってしまうのです。
バッテリーが劣化してしまったら、本体を買い直すよりもバッテリー交換の方がリーズナブルに済みます。バッテリー寿命のサインが表れたら交換を検討しましょう。
2~3年程度使用していると、iPhoneのバッテリーの最大容量がかなり減少します。
目安として最大容量が80%を切ると、バッテリーの減りが速くなったり、iPhoneの充電に時間がかかったりするようになってきます。そういった場合はバッテリーの寿命が近づいたサインである可能性が高いため、バッテリー交換をするのがおすすめです。
ただし、2~3年というのはあくまで目安であり、バッテリーの負担を減らす使い方をすることで、より長持ちさせることができます。
【iPhone】バッテリーの寿命を縮める要因
iPhoneのバッテリーを長持ちさせるためには、まず劣化の原因となる使い方を知っておくことが大切です。
ここでは、バッテリー劣化につながる行動を4つ紹介します。
充電しながらアプリを使用している
ゲームやSNSなどアプリを使用しているとき、充電が切れないようにとケーブルを繋げて操作する方は良く見受けられます。しかし、充電しながらアプリを使用すると、iPhone本体が高温状態となるためバッテリーに負荷がかかります。
過充電を防ぐ機能があるといっても、充電し続けることによる発熱を完全に避けることはできません。バッテリー劣化を防ぐためには、充電とアプリ操作を並行して行わないようにしましょう。
極端な温度環境で使用している
極端に熱いまたは寒い環境下で使用することも、バッテリーの劣化を早める要因となります。
iPhoneの推奨されている使用環境は、0〜35℃です。たとえば真夏の車内などにiPhoneを放置すると、推奨環境よりも高い温度に晒されます。
iPhone自体は、推奨されている温度と多少差があっても使用できます。
しかし極端に寒い場所または熱い場所で使用すると、バッテリーに負荷がかかり劣化を早めてしまいます。iPhoneを使用する環境または保管場所に十分注意しましょう。
Wi-Fi・Bluetooth接続を常に有効にしている
Wi-FiやBluetooth接続を常に有効状態にし続けていることもバッテリーを劣化させる原因になります。
「面倒だから」「繋げ忘れると嫌だから」と、使用しないときも有効設定のままにしていないでしょうか。
このような機能を使用するときは、端末が接続先を自動で検索してくれます。使用しないときも有効にしていると、iPhoneはいつまでも見つからない接続先を探し続けなくてはなりません。
結果、バッテリーの消耗が早くなり、充電回数も増えるため、バッテリーそのものの劣化も早まります。
画面を明るくし過ぎている
iPhoneの画面は、自由に明るさを調節できるようになっています。
画面を明るく設定にすると細かな文字が見やすい一方で、本体の電力を多く消費するデメリットもあります。
常に100%の明るさで使用しているとバッテリーの劣化を早めるため、設定内容に注意しましょう。
ただし、無理に暗い画面で使用する必要はありません。
iPhoneの「明るさの自動調節」機能を使用すれば、周囲の状況に合わせて見やすい明るさに調節されます。使用する場所の明るさを考慮して、効果的に活用しましょう。
iPhoneのバッテリーを交換すべきタイミングと寿命のサイン
バッテリーの劣化が進むと、iPhoneはサインを出し始めます。バッテリーが劣化したiPhoneはどのようなサインを出すのでしょうか。ここではiPhoneのバッテリーを交換するタイミングと寿命のサインについて紹介します。
バッテリーの最大容量が80%を下回っている
iPhoneのバッテリーは、使用を繰り返すうちに充電の最大容量が減少していくようになっています。最大容量が80%を下回れば交換の目安です。これは、Apple社が公式で発表している目安になります。
バッテリーの持ちが悪くなったと感じたら、最大容量を調べてみましょう。下記の手順で確認することができます。
- 設定
- バッテリー
- 『バッテリーの状態』をタップ
これで最大容量がわかります。画面が80%を下回っていたら、バッテリーの交換を検討しましょう。
最大容量が減少したまま使用し続けた場合は、動作不良や突然のシャットダウンが発生する原因です。頻繁にシャットダウンを繰り返す場合は、バッテリーの寿命が短いサインです。早めに交換しましょう。
急に電源が入らなくなったり、そのまま壊れてしまったりする場合も考えられるので、バッテリーの寿命が近いなと思ったら、こまめにバックアップをとっておくことをおすすめします。
バッテリーの残量が突然減る
バッテリーの残量が突然減ることも寿命のサインです。残量が50%以上だったのに突然10%以下になるなど、バッテリーの不具合が発生するようになったら、バッテリーの交換を検討しましょう。
これは、繰り返し充電しているうちにバッテリーが劣化しているために起こる現象で、iPhoneに内蔵されているコントローラーに不具合が生じていることが原因です。
再起動してみても直らない、使うたびに何度も繰り返す場合は、バッテリー交換を検討しましょう。
こうした現象は、一度バッテリーが0%になるまで放置し、そのあと100%まで充電することで改善することもあります。しかし、そうしたやり方自体がバッテリーに負荷をかけて劣化を招くことにつながるので注意が必要です。
バッテリーはなくなっても放電を続けますし、100%になっても充電を続けるので、負荷が大きくなってしまいます。バッテリーに負荷をかける策を試すよりも、交換して根本的に解決することがおすすめです。
充電があるにもかかわらず突然電源が落ちる
充電がまだ残っているのに突然電源が落ちてしまう場合も、バッテリーの寿命のサインです。バッテリー交換のサインが出ているにもかかわらず使い続けていると、起こりやすくなります。
こうした現象が繰り返し起こる場合は、最大容量が80%以下になっているケースがほとんどです。消費電力の多い操作をすると、必要な電力が足りず電源が突然落ちます。先ほど紹介した手順で、最大容量を確認してください。
また、突然シャットダウンが発生する場合は、ピークパフォーマンスの管理機能のメッセージを確認してみましょう。下記の手順で確認できます。
- 設定
- バッテリー
- バッテリーの状態
- ピークパフォーマンス性能
確認することで、iPhoneのバッテリー状態を確認できます。メッセージによってバッテリーが正常か判断ができるため、ぜひ参考にしてください。
バッテリーが膨張している
バッテリーが膨張すると、iPhone自体が膨らむので、見た目から異常が感じられます。
iPhoneに使用されているリチウムイオンバッテリーは、使用していると微量のガスが発生します。このガスが、徐々にバッテリーパック内に蓄積すると膨張する原因になるのです。
一方、長期間使用せずに保管していたiPhoneも、膨張することがあるので注意しましょう。
バッテリーパックが膨張すると、内部基板や液晶画面を圧迫してしまいます。そのため、内部基板や液晶が内側から破損してしまうことも考えられるのです。
さらに、バッテリーが膨張した状態のiPhoneを落としたり、衝撃が与えられたりした拍子に、漏れ出したガスに引火し、破裂する危険性がある、という怖さもあります。
バッテリーの膨張が見られたら、すぐに電源を落として早急にバッテリー交換をしましょう。
iPhoneのバッテリーの状態を確認するには?
iPhoneのバッテリーの状態を確認するには「設定」アプリの「バッテリー」>「バッテリーの状態」を開きます。「バッテリーの状態」では以下の項目が確認できます。
最大容量
「最大容量」の欄には新品時を100%としたときの、現在のバッテリー容量のパーセンテージが表示されます。例えば80%と表示されていれば、新品時から20%分の容量が縮小していることになります。満充電を行ったとしても新品時の80%の容量しか充電できていないということです。
ピークパフォーマンス性能
「ピークパフォーマンス性能」の欄に表示されているメッセージを確認すれば、iPhoneのパフォーマンス管理機能の状態が判断できます。パフォーマンス管理機能とは、電力不足による不具合を防ぐため、意図的にiPhoneのパフォーマンスを低下させる機能のことです。
バッテリーの状態を判断して、iPhoneをシャットダウンさせたり、処理能力を低下させたりします。パフォーマンス管理機能は手動でオフにすることもできます。
(表)
バッテリーの状態が不明な場合、バッテリーが劣化している場合のメッセージが表示されたときは、Appleのサポートや街の修理店に相談した方が良いでしょう。
Appleの公式修理にバッテリー交換を依頼するには
バッテリー交換は、Appleの公式修理に出すのもひとつです。ここでは、Appleの公式修理にバッテリー交換を依頼する方法を紹介します。
Apple Storeへ持っていく
Apple製品限定保証またはApple Care+に加入していてiPhoneのバッテリーに問題がある場合は無償でバッテリーを交換してもらえることがあります。ただし、経年劣化による交換は保証対象外です。
AppleでiPhoneのバッテリー交換を行う場合の料金は以下のとおりです。(2024年2月現在、料金は税込)
基本的に修理時にデータがクリアされるため、修理に出す前にはバックアップが必須です。忘れずにバックアップをとるようにしましょう。
iPhone のモデル | AppleCare+ またはApple 製品1年限定保証の対象製品 | 保証対象外 |
iPhone 15 iPhone 15 Pro iPhone 15 Pro Max iPhone 15 Plus i4hone 14 iPhone 14 Pro iPhone 14 Pro Max iPhone 14 Plus |
0円 | 15,800円 |
iPhone 13 iPhone 13 Pro iPhone 13 Pro Max iPhone 12 iPhone 12 Pro iPhone 12 Pro Max iPhone 12 mini iPhone 11 iPhone 11 Pro iPhone 11 Pro Max iPhone XS iPhone XS Max iPhone XR iPhone X |
0円 | 14,500円 |
iPhone 8 iPhone 8 Plus iPhone 7 iPhone 7 Plus iPhone SE(第2・3世代含む) |
0円 | 11,200円 |
注意点として、状況によってはリペアセンターに送られ、5~7日程度の間修理に出される場合があります。
配送修理を依頼する
配送修理を依頼する場合は、まずリペアセンターに配送修理の手配を連絡します。この連絡は少し時間がかかるので、時間にゆとりがあるときに行うようにしましょう。
配送修理の手配を済ませると、Apple指定の配送業者が自宅までiPhoneを回収にきてくれます。1~2営業日ほどで取りに来てくれますので、渡しそびれないように業者が来るときは自宅待機をして、すぐに渡せるようにしておきましょう。
iPhoneの修理には5~7日程度必要です。場合によっては延長されることもあるので、注意しましょう。
また配送修理では、代替機を借りることができません。手元にiPhoneがない期間ができてしまうのがデメリットです。
そのため、Apple Storeに持ち込みができない人は、Apple Care+のエクスプレス交換サービスを利用して、新しいiPhoneと交換しましょう。
ただ、Apple Storeへの持ち込み修理であれば、代替機を借りることができます。どちらが良いのか考えて修理を検討しましょう。
街の修理店でiPhoneのバッテリー交換を依頼する
Appleの公式修理でなくとも、街の修理店でもiPhoneのバッテリーを交換してくれる場合があります。街の修理店で依頼すると、どのように修理されるのでしょうか。ここでは、街の修理店の特徴を紹介します。
街の修理店なら即日完了することが多い
手元にiPhoneがないと困る方は多いでしょう。その場合は最短即日に修理ができる街の修理店を利用することをおすすめします。料金は修理店によって異なるため、都度確認してみてください。街の修理店の場合、ほとんどの店舗ではデータバックアップが不要です。そのまま持ち込むことができます。
今すぐバッテリーを交換したいけれど、「手元にiPhoneがなくなるのは困る…」という方は、出かけた際に、修理店によってバッテリーの交換をしてもらうことができるでしょう。
スマホステーションなら最短10分でバッテリー交換が完了
スマホステーションは、最短10分でバッテリー交換ができます。Appleの公式修理に出すときはデータのバックアップが必要ですが、スマホステーションは、データそのままでバッテリー交換を行うのでスムーズに進むでしょう。
10分程度で交換できるので、昼休みなどを活用して修理依頼するのもおすすめです。貴重な時間を無駄にすることなく、iPhoneが手元にない時間もほぼないため、iPhoneを手放したくない方にも良いかもしれません。
また、スマホステーションは郵送修理にも対応しています。この場合、郵送期間を含めて2~3日ほど修理に時間がかかりますが、公式修理に郵送で出すよりも早く修理してもらえるでしょう。
加えて、スマホステーションは、バッテリー交換以外にもさまざまな修理に対応しています。本体の破損や画面割れ修理、カメラやボタンの故障の修理、マイクやスピーカーの修理、水没の対応などさまざまな修理が可能です。
それぞれにかかる時間や料金は異なります。iPhoneの修理ならぜひスマホステーションにご相談ください。
普段からバッテリーを長持ちさせるためにできること
ここでは、iPhoneのバッテリーを長持ちさせる方法をいくつか紹介します。大切なiPhoneを長く使用するためにぜひ試してみてください。
充電の頻度を減らす
充電の回数が多いとバッテリーの劣化が進みやすくなります。少しバッテリーを消費したからといってすぐ充電を行うのではなく、できるだけ30%以下になるまで使用してから充電するようにしましょう。
また、満充電(100%)になった状態で、さらに充電を続けるとバッテリーに負荷がかかります。100%になったら充電ケーブルを外すよう心がけましょう。
充電しているときはiPhoneを使用しない
バッテリーに使われるリチウムイオンポリマーは45℃以上で劣化が進みます。そのため、充電しながらiPhoneを操作するのは避けましょう。本体が熱くなってしまい、バッテリーに負担がかかって劣化する原因となります。
iPhoneを充電するときは操作しない、操作するときは充電ケーブルを外す、ということを意識してみてください。
バッテリーを最適化する
iOS13以降では機械学習機能を用いて毎日の充電の傾向を学習し、バッテリーの充電を最適化してくれる機能があります。この機能を活用すると、バッテリーの劣化を軽減でき、寿命を伸ばすことができます。
バッテリーを最適化する方法は下記のとおりです。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「バッテリー」をタップします。
- 「バッテリーの状態」をタップします。
- 「最適化されたバッテリー充電」をオンにします。
「最適化されたバッテリー充電」がオンになっているときは、80%まで充電が完了したらその後は通常よりもゆっくりと充電が行われるようになります。iPhoneが満充電される時間はロック画面で確認することが可能です。すぐ満充電にしたい場合は、通知を長押しして「今すぐ充電」をタップしてください。
まとめ
iPhoneは500回の充電でも新品時の80%の容量を維持できるように設計されています。おおよそ2〜3年と考えればいいでしょう。
従来のガラケーと異なり、iPhoneなどスマートフォンにはバッテリーの過充電を避ける機能がついています。
しかし充電しながら使用したり温度が極端な場所で使用したりするなど、使い方によってはバッテリーの劣化を招く場合があるため、注意が必要です。
経年劣化によりバッテリーの交換が必要になった場合は、Apple Storeに修理に出すという方法もありますが、状況によっては交換に時間がかかる可能性があります。スマホステーションであれば、データバックアップも不要で最短20分から対応可能です。