失敗せず!自分でiPhone修理する方法
自分でiPhoneの画面を修理するには、道具が必要です。修理キットにも付属していますが、役に立たないかもしれないので、別途用意するほうが良いでしょう。画面の修理はそれからです。
修理に必要な道具
修理キットには、交換用の新しい画面と、ドライバーが数本、ヘラ、吸盤が入っています。
ドライバーは機種にもよりますが、プラス型、星型、Y型の3種類が必要です。特殊精密ドライバーの中でも1mm未満のスマートフォン用(またはiPhone用)が良いでしょう。ヘラや吸盤は、画面を本体から外すときに使います。
これ以外では、細かい作業が多いので、ルーペがあると便利です。ヘッドルーペのような頭に装着するタイプであれば、両手を自由に使えます。
外したネジはミリ単位の小ささですから、紛失しないよう両面テープに貼り付けておくのがおすすめです。シートの上に貼って、下に番号を振っておけば、何のネジなのか分かりやすくなります。ネジの移動には先の細いピンセットを使うのがおすすめです。
ほかにも、接着に使われている粘着テープ を緩めるためのドライヤーも用意しましょう。
iPhoneの画面修理の手順
iPhoneは精密機器です。何かの拍子で基板を傷つけたり、ケーブルを切断したりする恐れがあります。画面を修理するときは、無理をせず、ゆっくりと進めましょう。
それでは、今回はiPhone6の画面修理手順を元にご紹介します。
①電源をオフ
まずは、iPhoneをシャットダウンします。どの機種も何かのボタンを長押しすると、画面上に電源オフのスライダーが表示されるので、スライドしましょう。
長押しするボタンは、以下のとおりです。
・iPhoneX、11、12→サイドボタンと音量調節ボタン(片方)を同時に
・iPhone6、7、8、SE(第2世代)→サイドボタン
・iPhone5以前、SE(初代)→トップボタン
②iPhoneについているものを外す
シャットダウンしたら、iPhoneに付いているものを外します。アクセサリーやカバー、SIMカードなどです。SIMカードを乗せたトレーは、側面にある小さな穴に付属のピンを刺すと出てきます。
③底のネジを外す
何も付いていない状態になったら、いよいよ画面の交換です。最初に底のケーブル差し込み口の両脇にある2本のネジを外します。使うのは星型のドライバーです。ネジ山を潰さないよう、しっかり当たっているのを確認しましょう。
④吸盤を使ってディスプレイを外す
次に、吸盤を画面のボタン側に貼り付け、ゆっくりと引っ張ります。ボタン側に貼り付けるのは、反対側でケーブルと接続されているからです。少し隙間ができたらヘラを差し込み、徐々に広げましょう。このとき、ドライヤーで温めると画面が外れやすくなります。
⑤ケーブルを取り外す
画面が外れたら、まずはバッテリーケーブルを外し、そのケーブルを本体から離します。しかし 、コネクターがプレートに覆われているので、これを先に外さなければいけません。5つのネジは、それぞれ大きさや長さが異なるので、交換後に締めるとき間違えないように気をつけましょう。
プレートの下では4本のケーブルがコネクターに接続されており、ヘラを使ってひとつずつ丁寧に外します。これで本体と画面が完全に離れました。
⑥ディスプレイ上部の部品を外す
iPhoneの画面には、近接センサーやフロントカメラ、イヤースピーカー、ヒートシンクの役割があるバックプレート、ホームボタンといった部品が取り付けられています。これらは新しい画面でも使うので、外さなければいけません。
まずは上部にある小さなプレートを外して、近接センサー、フロントカメラ、イヤースピーカーを取り出します。イヤースピーカーは簡単に取れますが、近接センサーとフロントカメラは糊付けされているので、ヘラで剥がさなければいけません。どちらもカバーがあるので、忘れずに剥がしましょう。
⑦ホームボタンを外す
続いて、下部にある小さなプレートを外して、ホームボタンを取り出します。こちらは画面とケーブルで接続され、ケーブルの一部は糊で固定された状態です。
最初にヘラを使ってケーブルをコネクターから外し、次にホームボタンを前から押して画面から離します。このとき硬いようであれば、ドライヤーで温めると糊が緩むでしょう。最後にケーブルを固定する糊を剥がして完了です。
⑧バックプレートを外す
バックプレートはネジに加えて糊でも固定されているため、こちらもヘラとドライヤーを使いながら、ゆっくり剥がしていきます。
これで新しい画面でも使う部品が、すべて外れました。
⑨新しいディスプレイの取り付け
これまでとは逆の手順で、交換用の新しい画面に部品を取り付けていきます。つまり、バックプレート→ホームボタン→上部の部品の順番です。
部品の取り付けが終わったら、本体とケーブルで接続し、隙間が無いようにしっかりとはめ込みます。一番最初に外した底のネジを取り付けて完了です。
このとき、ひとつのネジを一気に締めるのではなく、複数のネジを交互に回すようにしましょう。ネジ穴がずれるのを防ぐだけでなく、部品の位置が違うときもすぐに調節できます。
⑩動作確認
新しい画面が取り付けられたら、電源を入れて正常に動作するか確認しましょう。表示はもちろん、指の動きにもしっかり反応してくれるか確認したいところです。交換の際に外した近接センサーやフロントカメラ、イヤースピーカー、ホームボタンも動作確認しましょう。
もし、正常に動作しない場合は、取り付け方を間違えているか、部品や基板、ケーブルを傷つけているかもしれません。
iPhoneを自分で修理する際の注意点
iPhoneを自分で修理するときは、いくつか覚えておきたいことや注意点があります。
修理することで違法になるおそれがある
iPhoneをはじめとするスマートフォンや通信機器は総務省の認可が降りなければ日本国内での利用は認められません。
そのため、iPhoneには総務省から発行された技適マーク(特定無線設備の技術基準適合証明等のマーク)と呼ばれる証明がついています。
もし修理のためにiPhoneを分解してしまうと、それは改造にあたる行為なので技適マークは抹消されます。
総務省の認可を受けた『登録修理業者』が修理することで、技適マークを再発行される仕組みになっています。Appleの店舗だけではなく、街の修理屋であっても登録修理業者の認可を受けて画面修理をしなければいけません。
技適マークが抹消したiPhoneを使用した場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象となります。修理を依頼した際、店舗に登録修理業者の認可があるか、有無の確認をしましょう。
バックアップは必須
これまで説明したとおり、画面の交換だけなら、基板や記憶媒体はいじらないので、データはそのまま残るはずです。けれども、何らかの拍子で消えてしまう可能性も無いとは言い切れません。
万が一に備えて、作業前にバックアップを取るのがおすすめです。PCと接続してiTunesで保存するか、ネットワーク上からiCloudに保存するようにしましょう。修理中にデータが消えても復元できます。
Apple careなどの保証が受けられない
Apple Care+や通信会社の保証サービスは、正規店以外が修理や交換を行うと、保証期間が残っていても、その時点で無効です。まだ保証期間が残っていて、適用されるのであれば、そちらを利用するほうが安価で確実に修理されるでしょう。
iPhoneの分解を判別するためのシールや目印などもあるので、分解を口外しなくても気づかれます。
自分で修理したり街の修理屋に依頼したりする、Apple正規店でない画面修理はすべてAppleの保証対象外になるので気をつけましょう。
パーツによって不具合が生じる
たとえ修理できたとしても、市販されている交換用の画面は、まったく純正と同じではありません。色味が異なったり、反応が鈍かったりするなど、多少の違和感をともなう場合があります。
操作性が異なる
正規品でないフロントパネルで画面修理をした場合、触り心地に差が出る場合があります。もしかしたらわずかな動作の違いかもしれませんが、実際に使用してみるとiPhoneとは別の機種を触っているかのような違和感を覚える方もいるほどです。
iPhoneとまったく同じサイズのディスプレイだとしても、それがiPhoneで正しく認識されるかは、実際に画面を交換するまでは分かりません。なんとなく動いているように見えても、タッチ位置がズレていたり反応しない範囲があったり、軽微な不具合が起きることもあるでしょう。
画面の表示に違和感を覚える
画面修理したのがiPhone本体に適したパネル以外だと、正規品との色あいの差が出る場合があります。色だけでなく、写真の彩度やコントラスト、動画のくすみやブレなどの画面表示に異常を感じるかもしれません。
これは交換したディスプレイがiPhoneの性能に劣っている場合に起こりやすく、質の高いiPhoneの機能を最大限に活かせていないことが考えられます。
このように画面が映ったらまだマシな方で、せっかく画面修理をしたのに真っ暗なままでなにも映らない最悪のケースもあるでしょう。
画面の繊細な性能に心配がある場合は、iPhone画面修理の経験の高いApple正規店や街の修理屋に任せた方が良いでしょう。
自分で修理するには技術が必要
そして、何より注意したいのが、画面の交換は細かい作業の連続です。ネジの回し方やヘラの使い方など、微妙な力加減が求められます。手順も多くて、外したネジや部品の管理も大変です。まったくの素人が行うには難易度が高いといえるでしょう。
正しく分解できたとしても、画面の割れたディスプレイを取り外す際に、ケーブルや端子などを傷つけてしまうかもしれません。
最後まで手順を守ってディスプレイを交換しても、ケーブルの断線や端子の接触不良があると画面は映らなくなってしまいます。
また、ディスプレイの故障だと思って画面修理をしても、まったく別のパーツの故障で画面が映らなくなったというケースも考えられます。
iPhoneの画面修理には、故障箇所を特定できる高い経験値も必要なのです。
iPhoneを自分で修理できない場合は?
では、自分でiPhoneの画面を交換できない場合は、どこに依頼すれば良いのでしょうか。
正規店で修理
Apple Care+に加入しているのであれば、画面の交換は一律3,700円で済みます。これは、どの機種でも同じです。Apple Storeや正規のサービスプロバイダーで受け付けています。近くになければ配送修理が可能です。通信会社の保証サービスでも同等の修理が受けられます。
ただし、Apple Care+や保証サービスに加入していないと、修理代は高額です。
機種やサイズによって修理費用が異なりますが、もっとも高額な費用は42,680円ほどになります(2022円5月現在)。
iPhoneの機種 | 画面の修理代金 |
iPhone 13 Pro Max | 42,680 円 |
iPhone 13 Pro | 36,680 円 |
iPhone 13 | 36,680 円 |
iPhone 13 mini | 30,080 円 |
上記の表のように、iPhoneのサイズによって画面の修理代金は異なります。また、安心感の強い正規店での修理だとしても、初期化によってiPhoneに保存しているすべてのデータが消えてしまうリスクはあります。
データの消去に不安のある方は、事前にバックアップをとっておくか、お客様のデータを第一に考え、消さずに作業をするスマホステーションにお任せください。
非正規店で修理
もし、Apple Care+などの保証に未加入だったり、保証期間が過ぎていたりするときは、非正規店での修理を検討しましょう。正規店よりもリーズナブルな金額で修理できるかもしれません。非正規とはいえ、修理のプロですから安心です。
スマホステーションでも、画面の交換をはじめ、iPhoneの修理を承っております。即日対応であり、最短10分からの修理が可能です。正規店と違って初期化はしませんので、画面が反応しなくてバックアップができなくても、データを残せます。
また、スマホステーションでは、純正のパーツとほぼ同等の品質の「有機ELディスプレイ」も画面パーツとして取り扱っています。
画面はiPhoneを使用するうえで、必ず触るパーツです。修理したことによって、使用感がこれまでと大きく変わってしまうのは避けたいですよね。
スマホステーションでは、お客様に安心して修理をお任せいただけるよう、画面パーツも含め、高品質のパーツを使用して修理を行います。
お近くに店舗がない場合は、郵送での修理が可能なので、画面が割れてお困りの際は、メールや電話でご相談ください。
まとめ
iPhoneの画面は、自分で交換すれば安上がりですが、手順が多くて複雑です。修理の最中にほかの部品を壊すかもしれません。保証期間内であれば正規店での修理が安心ですし、保証に加入していなくても、非正規店に依頼すればお得に修理できます。
三軒茶屋エリア
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